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A 鍼治療に用いられる鍼は、注射針とは違い繊細でしなやかなものです。だから刺すような痛みはほとんどありません。
また針先の形状が特殊で、注射針は先端が竹槍の様になっており、注射針の直径が刃となっていますが、我々が使用する『鍼』は針先が松葉の様になめらかに尖っており、直径0.2ミリ前後の鍼のその尖った先端のみが組織を切り、あとはその組織の柔軟性で広がり、抜くと塞がります。よって人体に対する負担も極最小限ですみます。鍼を抜いた後、ほとんど出血しないのはこの様な理由があります。
しかし鍼には独特の『ひびき』があります。この『ひびき』のことを『得気(とっき)』といい、怠い、重い、はれぼったい、しびれるような感じで、ズシーンと響きます。適当な表現も無いため、患者さんは色々な表現をなさいますが、不快な感覚ではありません。
北京堂ではこの得気を重要視しています。
「得気」には、病のある場所で滞っている気を巡らす作用があり、気が通じれば、病は快方に向かいます
しかし、どうしてもこの感覚が嫌な患者さんは、治療中にでも言っていただいて構いません。患者さんにあわせて調節します。しかし重症でどうしても必要だと判断した場合には我慢していただくこともございます。
A 現在までに科学的に実証された鍼灸による様々な生体反応をご説明いたします。
1:新陳代謝の活性化 : 細胞分裂を活発にすることで、組織を再生させる力を促します。
2:血行の促進 : 血管を拡張させ、冷えや硬くなった筋肉などを改善します。
3:鎮痛効果 : 脳内のモルヒネ様物質の分泌を促します。
4:免疫機能の調節 : 白血球・リンパ球・副腎皮質ホルモンの増加・分泌・を促し、バランスを整えることにより、病気の予防効果を促します。
5:抗ヒスタミン作用 : アレルギーによる喘息や皮膚炎、花粉症などを抑える作用があります。
6:α(アルファ)波の誘発 : 心地よい眠りの状態を作ります。
以上のようにこりや痛みなど、一般的に知られる症状以外にも効果を発揮することがあります。臨床上どういった疾患に効果があるのかはここをクリックして下さい。
鍼灸をはじめとする東洋医学は、人に本来備わっている「自然治癒力」の失調を整え最大限に発揮し、傷ついた組織の修復、また組織を傷めることがないような身体作りをする体に優しい治療です。
A 治療のやり方に合う合わないや、好き嫌いはあると思いますが、鍼灸治療自体に合わないという事はないと思います。 一度受けて、合わないと感じても治療者とよく相談していただきたいのです。一回目は不快な感覚だったとしても、症状が改善するにつれ、その感覚が減少したり、気持ちよいと変化するなどはよくあることです。また鍼灸治療には色々治療法、流派がございます。きっとあなたに合った鍼治療があるはずです。ですからどんな鍼治療もダメと思われるのは残念です。
A いいえ。考え方によって治療方法は変わってきます。大きく分けますと三つに分類できると思います。
1:現代医学的治療
障害のある筋肉や神経を特定し、それに対して直接アプローチします。目的の筋肉や神経に刺す為、解剖学の知識が非常に重要となります。
2:中国的治療
中国の針は、日本のはりに比べて、太く、強い刺激を与えられます。 中国では効能をもとにツボを決めて、得気(しびれ感、だるい痛みなどの感覚が、針を刺入した部位から経絡上に放散する現象)が得られるまでを刺激します。
3:古典的治療
変調した経絡(人体を流れるエネルギーの道)の調整を目的にツボを決めます。はりは、浅く弱い刺激の治療が多いです。
A 今まで適切な治療を受けられずに、根性で頑張ってきた患者さんは、不調の状態に体がなれきっています。
鍼灸治療を受け、不調から解放された状態を一度経験してしまうと、不調の兆しがあれば治療したくなるということだと解釈しています。中毒性などはありません。
症状が改善されることで、次第に治療の必要がなくなるというのは当然のことです。ただ、その状態を維持・継続するために治療をお受けになることと、『癖』は同義ではありません。
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